top of page

吉岡温 泉 ゆとらぎ館
福島町にある日帰り温泉施設の建て替え計画。「ゆとり」と「やすらぎ」の2つの言葉を重ねて名づけられており、男女ともに温泉大風呂1、ジャグジー3,露天風呂1とサウナ+水風呂1を完備する。
平面中央のホールは高さ約8mあり、東西に設けられたハイサイドライトからの採光と、道南スギ材の方杖がリズミカルに配置し、空間を特徴づけている。
基準軒高は5.6mであるが、天井受け材となる中間梁により柱の座屈長さを小さくし、120角の柱を主に、120幅の扁平柱、梁により構成し、道産カラマツによる一般流通集成材を多用することでローコスト化を図っている。
男女大風呂・露天風呂を配置する平面北側はスパン約10.3mあり、天井までの大開口を実現するため、連梁としてたわみを抑えるために14m材長、120x1000の大集成材を使用、現場では「お化け梁」と称されていた。
また耐力壁の配置可能箇所が少ないため、3面に両面合板壁、1面をダブル両面合板壁とする耐震ボックス組柱を採用、重要度係数1.25の耐震性能を確保した。この耐震ボックス組柱は釘打ち後の大工さんの逃げ場が無く、ダメ穴をボックス組柱外側から合板耐力壁で施工可能な「ダブル両面合板開口補強用弁当箱工法」を施工者さんの工夫により新規開発できた。
天井レベルの中間梁は火打ちを多用、中間梁上部には雲筋交いとしてステンレスブレースを多用し、ローコスト化を図った。
敷地はN値1~15程度の火山灰層が連続する軟弱地盤であるため、地業はGL-16m以深の凝灰岩層を支持層とする節杭とした。
所在地
北海道松前郡福島町字吉岡219番地23,300番地3ほか
主要用途
公衆浴場
意匠設計
日本工房
構造設計
山脇克彦建築構造設計 山脇克彦
施工会社
金澤・森川・インテリア小笠原JV
集成材・プレカット・木工事:厚浜木材加工協同組合+ハルキ+石亀工務店
規模
地上1階 延床面積 943.79㎡
構造種別
木造軸組工法+道産スギ方杖
竣工
2024年
bottom of page